品質 実務

建築における品質管理の方法【業務の流れにそって解説】

2019/06/27

『建築で品質を管理しろって言われるけどどんな方法があるの?』

『そもそも品質管理って何?』

と悩んでいませんか?

この記事では、建築の現場で設計や監理、監督をしている方に向けて、品質管理とは何か、具体的な業務ごとに何を管理するのかをご紹介します。

この記事を読むメリット

  • 建築の品質管理とは何かがわかる
  • 建築の品質管理方法がわかる

記事の信頼性として、自己紹介を簡単にします。

私は建築学科の大学院を出ており、ゼネコンで10年ほど働いています。

一級建築士も持っています。

なので、この記事の信頼性はあると思います。

それでは、ご覧ください。

品質管理とは

品質管理とは、生産された商品の質を管理することです。

なんだか良くわからないのでご飯で例えると、味がおいしいと言うことが品質が高いということですから、味をコントロールしてまずくならないように管理することが、品質管理でしょう。

建築で言うならば、大工さんが建てた柱の傾きが小さいことも品質ですし、床が斜めでないことも品質です。

もっとざっくり言うと、お客さんの求めてる品質を管理するために、設計図通り作ることが品質管理です。

建築は食べ物などに比べて、単純にサイズが大きく部材も多いので、品質管理する項目も箇所も多いです。

ちなみに、品質マネジメントシステムの要求事項を規定したISO9000シリーズにおける、建設工事の場合の品質管理の定義は「図面・仕様書で形状や寸法、強度、材質、設備等の機能や外観などにより示される」と位置付けられています。

これは難しいので、良く分からなくても問題ありません。

品質管理とは、設計図通りに作るために色々管理すること、とでも覚えておけば十分です。

具体的な業務ごとの品質管理方法

では、具体的な業務ではどのような品質管理をするのでしょうか。

業務の流れにそって、施工計画書、受入検査、施工状況写真(工程内検査)、完了検査の4つの品質管理方法についてご紹介します。

施工計画書により未然に品質トラブルを防ぐ

施工計画書とは、図面通りに作るために、必要な手順、工法、施工中の管理をどのように行うかを計画したものです。

品質の観点で施工計画書をチェックするところは主に3つです。

受入検査をどのようにやるか、工程内検査をどのようにやるか、完了検査をどのようにやるかの3つです。

どのようにやるかというのは、どのタイミングで、どんな内容で、誰の責任で、検査するのかを明記します。

検査のタイミングや内容が良くないと、作っても良いものができにくいです。

作ってみたらうまくいかなかったということが起きないように、計画書の段階でしっかりと手順を確認しておくことが大切です。

受入検査で材料間違いを防ぐ

受入検査とは、正しいものが搬入されているかをチェックすることです。

どこに使用する予定の部材か、個数や内容に間違いがないかをチェックします。

鉄筋工事だと、搬入された鉄筋の径(D13など)と長さは間違いないか、鉄筋の材種は合っているか(SD295Aなど)、本数は正しいかをチェックします。

予定通り搬入されてないと作業できないので、搬入された段階でチェックすることはとても大切です。

チェックする方法は全数検査と抜き取り検査の2種類あります。

全数検査とは、文字の通り全部の数を一本ずつチェックする方法です。

とても大変な検査方法ですが、確実な方法なので、部分的に使用されることが多いです。

抜き取り検査とは、ランダムで取った部材が正しいものかをチェックする方法です。

チェックする数が多い時に、とても役立つチェック方法です。

労力とミスの可能性を総合的に判断して、全数検査と抜き取り検査を使い分けます。

工程内検査(施工状況写真)を行い仕上がり精度を上げる

工程内検査とは、作っている途中で行うチェックのことです。

次の手順に移る前にチェックすることで、手戻り作業を減らすことができます。

鉄筋工事の床配筋を例にすると、段取り筋を間配りしてスペーサーに乗せた時にかぶりが問題ないか一度チェックし、下端筋が組み終わったら本数やピッチ、かぶりに問題がないかチェックして、上端筋を組む、というように床配筋を終えるまでに何度かチェックしますが、それが工程内検査です。

チェックした結果問題なかったということを、写真とチェック表で残します。

工程内検査を適当にやってしまうと、仕上がりの精度に影響がでます。

最後まで作ってチェックしたら精度が悪かったので、壊してつくりなおすということが起きないように、途中でチェックします。

工事中の検査の9割以上が工程内検査です。

完了検査・施主検査・竣工検査で最後の確認

完了検査とは、工事が完了した時点で行う検査です。

施主検査、竣工検査も同様の意味です。厳密には違うので、気になる方がいれば、今度ご紹介します。

工事が完成して、お客さんや行政の人に、使い勝手に問題ないことや法律違反がないことを確認してもらいます。

もちろん、完了検査を受ける前に、一発で不合格にされたりしないか、ちゃんと検査を通る状態になっているか、チェックしておく必要があります。

完了検査・施主検査が無事に終わることで、契約金の支払いに移ります。

まとめ

『建築で品質を管理しろって言われるけどどんな方法があるの?』『そもそも品質管理って何?』と悩んでいて、建築の現場で設計や監理、監督をしている方に向けて、品質管理とは何か、具体的な業務ごとに何を管理するのかをご紹介しました。

品質管理とは、お客さんの求めている品質の建物を作るために、図面通り作ることを言います。

具体的な管理方法は、施工計画書、受入検査、工程内検査、完了検査の4つです。

4つの方法をうまく使うことで、品質管理をしてトラブルを未然に防ぐことができます。

参考にして、品質管理ができるようになってもらえたら嬉しいです。

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