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高さ制限(道路、隣地、北側)の計算を解説【一級建築士の法規】

2020/03/11

一級建築士の法規で高さ制限の問題出るんだけど道路とか隣地とか北側がどうとか良く分かんない

こんな疑問にお答えします。

この記事を読むメリット

  • 高さ制限の計算方法がわかる
  • 高さ制限の過去問の解き方がわかる

私のことを簡単に自己紹介すると、ゼネコンで10年ほど働いていて、一級建築士も持っています。

この記事はだいたい1分くらいで読めるので、サクッと見ていきましょう。

高さ制限には3つの計算が必要

高さ制限の計算は3つあります。道路高さの制限、隣地高さ制限、北側高さ制限の3つです。

順番に説明しましょう。

道路高さ制限の計算方法

道路高さとは敷地と道路の面との高さ制限です。

道路高さ制限の計算方法は下記の手順で計算します。

  1. 前面道路の幅員と緩和条件を確認
    • ①前面道路の反対側に川などがある
    • ②2つ以上の前面道路がある
  2. A点からの水平距離を計算
    • L=A点から道路境界までの距離+前面道路幅員+最小後退距離
  3. 適用距離の確認
    • ①L≦20m→必ず道路高さ制限がある
    • ②L>20m→容積率計算→別表による
  4. 斜線勾配の確認
    • ①住居系:1.25
    • ②非住居系:1.5
  5. 高さの最高限度の計算
    • ①なら1.25×L
    • ②なら1.5×L
  6. 道路と敷地の高低差の補正
    • h=(H-GL)/2 だけ高いとみなす

隣地高さ制限の計算方法

隣地高さとは敷地と直接隣り合う隣地との高さ制限です。

隣地高さ制限は以下の手順で計算します。

  1. A点からの水平距離を計算(後退距離も含む)
  2. 斜線勾配を確認
    • 住居系:1.25×(L+a)+20m (道路高さ制限が20m以下の場合は検討不要)
    • 非住居系:2.5×(L+a)+31m (道路高さ制限が31m以下の場合は検討不要)
  3. 高さの最高限度を計算
    • 地盤面の高低差による補正

隣地高さ制限の計算で注意すべきは斜線勾配です。

住居系と非住居系で計算式が違うので注意しましょう。

試験の時に公式は問題文に載りませんので覚えてください。

北側高さ制限の計算方法

北側高さ制限は、北側が道路だろうと敷地境界だろうと発生します。

北側高さ制限は次の手順で計算してください。

  1. A点から真北の水平距離を計算
  2. 用途地域に応じて計算
    • 低層住居は1.25×L+5m
    • 中高層住居は1.25×L+10m
  3. 高さの最高限度を計算
    • 地盤面の高低差による補正

北側高さ制限だけだと大したことはないですね。

3つの手順を全部含めるとそこそこ手順がありますが、問題を解きながら覚えてしまえば得点源になります。

結構な確立で出題されているので、確実に解けるようにしておきましょう。

2019年一級建築士の法規の過去問【道路・隣地・北側高さ制限】

建築技術教育普及センター

高さ制限の問題の中ではわりとスタンダードな問題です。

毎年のように出題されるのでぜひとも解けるようになっておきたい問題でしょう。

では、さっそく解いていきます。

過去問解説

道路高さ制限・隣地高さ制限・北側高さ制限の3つに分けて計算します。

道路高さ制限を計算

手順にそって確認していきましょう。

1.前面道路の幅員と緩和条件を確認

まず緩和条件は以下の2つです。

  • ①前面道路の反対側に川などがある
  • ②2つ以上の前面道路がある

①は川が無いので関係なし、②は2つ前面道路があるので該当します。

A点は南側道路から2×15m以内かつ35m以内にあるので、左側の道路も幅員15mとして計算が必要です。

2.A点からの水平距離を計算

次にA点からの水平距離を計算します。

公式は

L=A点から道路境界までの距離+前面道路幅員+最小後退距離

なので、L=(2+5)+15+2=24mになります。

3.適用距離の確認

Lが24mなので下記のを確認すると

  • ①L≦20m→必ず道路高さ制限がある
  • ②L>20m→容積率計算→別表による

②に該当するので容積率を計算します。

前面道路の最大幅員が15mであり12m以上なので、指定容積率である60/10を使います。

法令集の法別表3より25mとあるので、Lは24mとなります。

4.斜線勾配の確認

斜線勾配は敷地の用途地域によります。

  • ①住居系:1.25
  • ②非住居系:1.5

より商業地域は②になるので1.5が斜線勾配です。

5.高さの最高限度の計算

斜線勾配が1.5よりH=1.5×24m=36m

6.道路と敷地の高低差の補正

敷地に高低差が無いので補正は無しです。

よって道路高さ制限は36mになります。

隣地高さ制限を計算

次に隣地高さの制限を手順を追って計算しましょう。

商業地域内では31m以下は対象ではないですが、今回は36mなので計算が必要です。

1.A点からの水平距離を計算(後退距離も含む)

水平距離は(2+2)+2=6mです。

2.斜線勾配を確認

斜線勾配は下記の通りになります。

  • 住居系:1.25×(L+a)+20m (道路高さ制限が20m以下の場合は検討不要)
  • 非住居系:2.5×(L+a)+31m (道路高さ制限が31m以下の場合は検討不要)

商業地域は非住居系なので2.5を使いましょう。

3.高さの最高限度を計算

よって2.5×6+31=46m です。

36mの方が小さいので36mを使用します。

北側高さ制限を計算

最後に北側高さ制限を手順を追って計算します。

A点は商業地域内にあるので、北側高さ制限を受けません。

よって計算は不要なので、高さ制限は36mとなり、正解は4番となります。

今回の問題は計算が複雑で難しい方の問題でした。

この問題がすぐに解けなかったとしても、あきらめずに何度も挑戦して解き方を覚えましょう。




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まとめ

この記事では、「一級建築士の法規で高さ制限の問題出るんだけど道路とか隣地とか北側がどうとか良く分かんない。」

こんな疑問にお答えしました。

まとめると、計算の流れと方法を覚えましょう。流れ通りに計算できれば解けます。

この記事を参考に、素敵な高さ制限ライフをお過ごしください。

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