こんな疑問にお答えします。
この記事を読むメリット
- CADの種類がわかる
- おすすめの建築用CADがわかる
私のことを簡単に自己紹介すると、ゼネコンで10年ほど働いていて、一級建築士も持っています。
この記事はだいたい2分くらいで読めるので、サクッと見ていきましょう。
CADの種類
CADの種類は分け方によってたくさんありますが、代表的なものは3つあります。
汎用CAD・専用CAD・BIMの3つです。
汎用CAD【幅広く使えて高機能】
汎用CADとは、どんな用途にでも使えるCADです。
機械設計にも建築設計にも、鉄骨の製作図にも使えます。
様々な用途に使えるため、1つの会社で複数のことをやっていても同じソフトが使えますし、高機能です。
専用CAD【建築用CADなど特化した機能を持つ】
専用CADとは、建築なら建築に特化したCADです。
様々な専用CADがあり、土木に特化したCAD、機械設計に特化したCAD、住宅設計に特化したCADなどがあります。
用途が限定されている分、よく使用されるものは使いやすく作られていて、機能も独特です。
BIM(ビム、building infomation modeling)
BIMとはビルディング・インフォメーション・モデリング(Building Infomation Modeling)の頭文字をとってビムと呼ばれています。
CADの情報に素材や数量の情報を入れ込んで3Dで作図したモデルです。
3Dで作図して検討を行い、印刷する時は部分的に2Dに表現して紙に出します。
設計段階から3Dで検討しているため、設計時点で納まり不具合を見つけやすく、外観もイメージしやすいです。
近年急速に広がりを見せていて、設計・施工・維持管理まで一貫してデータを利用して管理できるようになっています。
建築用のおすすめCADソフト
AutoCAD
圧倒的普及率No.1のCADソフト【BIMも対応】
AutoCADは建設業界で圧倒的に使用されています。
操作性も良く2DCADとしても3DCADとしても使用が可能です。
AutoCAD Architectureという建築用のCADもあり、安定性も抜群のCADですが、リノベーション機能というのが最高に便利です。
リノベーション機能とは、既存の図面と改修・改築の図面を同時に管理できる便利な機能になります。
ゴリゴリCADを書く法人向けがArchitecture、CADは書くけど2Dしか書かないしそんなに高機能はいらないという方はAutoCADLTがおすすめです。
Architectureは高機能なのでその分結構な値段で、年間20万円程度かかります。
BIMもセットだと年間47万円程度になります。個人でこの価格はちょっと出せませんので法人向けですね。
AutoCADLTは年間65,000円ほどなので、1日約178円です。個人で使用するのにも手が出る値段でしょう。
AutoCAD LT AutoCAD Architecture社会人になってAutoCADばかり使うので、学生のころにAutoCADLTを買って使い方を覚えておけば良かったと思いました。アカデミック版もあります。
一級建築士として独立したり、法人化するような時に悩んだらAutoCADにしておけば間違いないでしょう。
有名メーカーなのでHELPが充実してたり、操作方法の書籍がたくさんあるのがかなり良いです。
AutoCADとLTの違いはこちらで説明しています。
VectorWorks
意匠系建築事務所で人気のCADソフト
VectorWorksも法人でよく使用されている3DCADです。
Architecture版もあるので建築に特化して使用する、いわゆる専用CAD機能もあります。
意匠系の建築事務所に打ち合わせにいくと、だいたいVectorWorksを使ってるのを見ますね。
先日打ち合わせした設計事務所もたまたまかもしれませんがVectorWorksでした。
私も学生のころはVectorWorksを使って研究室のレイアウトを作成したり、プレゼン資料作ったりして見たこともあります。
AutoCADもVectorWorksもそうですが、操作性が良くて便利なんですけど値段が高くてひるむんですよね。
VectorWorksも40万円程度はかかっちゃいます。
意匠系の建築事務所を目指しているならVectorWorksかARCHICADのイメージが勝手にあります。
バナーが無かったのでテキストリンクですが、興味があればどうぞ。
VectorWorksも書籍が少し出てるので、勉強するのもそんなに大変じゃないです。
JW CAD(JWW)
フリーで使えるCADソフト【無料が良いならこれ】
JW CADは日本人が開発した純日本製の2DCADです。
フリーソフトなのが最高ですね。
私は大学生の初期のころ使ってました。
プリンタとの互換性があんまりよくなかったりして微妙にずれた印象があります。
今はさすがにそんなことないのかもしれませんが、フリーソフトなのであまり文句も言えません。
使いこなせば無料で全部使えるので良いCADですが、慣れるまではちょっと使いにくいかも。
中小企業の方でもJW使っている方は普通に見るので、ゴリゴリ図面書くようでなければ全然問題なく使えます。
パースなんかはさすがに作るのが厳しそうなイメージがありますが、フリーソフトなのでネット上にいろんな情報が落ちてるのも良かったです。
フリーソフトなのに勉強するための本はちゃんと有料で売ってます。
掲示板で無料で情報収集するのも良いですが、結局有料のちゃんとした本から情報をえた方が、欲しい情報を探す手間を考えると安いです。
SketchUP
直感的に操作でき3Dモデルが作成可能
SkechUPは直感的にモデリング操作ができるが最高に良いソフトです。
ちょっと検討するだけなら個人利用で無料で使用できます。
有料版もそんなに年間12,000円くらいなのでそんなに高くないですし、パースやプレゼン資料を作成するのに便利なソフトです。
SkechUPは勉強用の本は見つけられませんでしたが、特に本が無くても感覚的に操作できたので、最初のうちは無くても大丈夫でしょう。
まとめ
この記事では、「建築用のCADって種類がたくさんありすぎてどれを選んで良いか全然わからない」
こんな疑問にお答えしました。
まとめると、建築用のCADは専用の機能が付いており、汎用CADはいろいろな用途に使えて高機能です。
私がおすすめするCADは普及率No.1のAutoCADです。無料で使えるCADが良いならJWをおすすめします。
この記事を参考に、素敵なCADライフをお過ごしください。