一級建築士の製図で落ちる人の特徴ってあるのかな?不合格になりたくない
こんな疑問にお答えします。
この記事を読むメリット
- 一級建築士の製図で落ちる人の特徴がわかる
- 合格するためにどんな対策をすれば良いかわかる
私のことを簡単に自己紹介すると、ゼネコンで10年ほど働いていて、一級建築士も持っています。
この記事はだいたい3分くらいで読めるので、サクッと見ていきましょう。
気合い入れて書きすぎてしまったので、少し長いですが、最後までぜひ読んでほしいです。
一級建築士の製図で落ちる人の特徴
さっそく結論ですが、一級建築士の製図で落ちる人の特徴は、この3つです。
ポイント
- 建物らしい間取りを考えられない
- 圧倒的な勉強不足
- メンタルが弱くて本番パニックになる
順番にどんな特徴なのか説明していきましょう。
建物らしい間取りを考えられない
一級建築士の製図で落ちる人の一つ目の特徴は、建物らしい間取りを考えられない、という点です。
なぜ建物らしい間取りを考えられないと問題なのかというと、設計能力が不足しているととらえられるからです。
具体的にどんなものが建物らしい間取りではないかというと、
廊下がくねくねしてる
廊下がくねくねしていて見通しが悪い建物は、とても建物らしい間取りとは言えません。
なぜなら、使いにくいからです。
例えば、学校の廊下を思い出してください。
長い廊下が真っすぐビシーッと伸びていましたよね?
廊下は真っすぐに
ですので、廊下は無理やり作ってくねくねさせるのではなく、真っすぐにしましょう。
そういうと、温泉の廊下はくねくねしてるじゃないか、という意見というか反論もあります。
確かにそうなのですが、温泉の廊下でくねくねしてるのってだいたい露天風呂までの外の廊下ですよね。
内部の廊下は温泉旅館でも真っすぐしてるのが普通ですし、くねくねしてる廊下はだいたい増築した結果くねくねしているか、敷地の形状がいびつすぎてくねくねしてます。
ですので、廊下はくねくねさせずに真っすぐに計画しましょう。
トイレなど必要な部屋がない
他には、トイレのような絶対に必要な部屋が計画されていないのも、建物らしい間取りではありません。
理由は、トイレが無い建物は最高に不便だからです。
たとえば、コンビニに行ってトイレ使えなかったら不便ですよね?
働いてる人もトイレ行けなかったらどうするんだろうと思います。
トイレは絶対に計画する
ですので、トイレのような絶対に必要な部屋は計画しましょう。
そういうと、トイレなんて隣から借りればいいなんて言う猛者もたまにいますが、現実的ではないのでやめてください。
というわけで、トイレなどの建物として必要は部屋は忘れずに計画しましょう。
関連してる部屋が遠くて使いにくい
他の具体的な例としては、関連してる部屋が遠いというパターンもあります。
なぜ関連してる部屋が遠いと建物らしくないのかというと、単純に使いにくいからです。
考えてみてほしいのですが、キッチンが1Fにあるのに2Fに冷蔵庫があったら使いにくいですよね?
関連した部屋は近くに配置する
それと全く同じことで、関連した部屋は近くに配置するのがセオリーです。
そういうと、関連した部屋が多すぎて遠くなっちゃうときもある、という意見もあると思います。
確かにその通りで、関連した部屋が多すぎる場合は、すこし遠くなってしまうこともあるでしょう。
ですが、それは関連した部屋が多すぎる場合であって、それでも近くにまとめて配置してあれば問題ありません。
ですので、関連した部屋は必ず近くに計画してください。
圧倒的な勉強不足
一級建築士の製図で落ちる人の二つ目の特徴は、圧倒的に勉強不足、という点です。
なぜ勉強不足だと落ちるのかは言うまででもないでしょう。
具体的にどんなところで勉強不足だと感じるかというと
作図の時間がかかりすぎ
作図の時間がかかりすぎてて、チェックする時間をまともにとれていないのは明らかに勉強不足でしょう。
なぜ作図の時間がかかりすぎると勉強不足なのかというと、作図の時間はある程度の練習でコントロールできるようになるからです。
具体的には、トレースする練習を取り入れるようにするだけでも作図で3時間切るようになります。
トレースの練習をしよう
実際、私も作図の時間が4時間近く平気でかかってましたが、トレースの練習をして3時間切るようになりました。
そういうと、トレースなんかしなくても3時間切るように作図できるようなる、という意見もあります。
確かにそのとおりで、たくさん図面を描いていればそのうち3時間切れるようになるでしょう。
ですが、現状で作図に時間がかかりすぎている人は、練習の仕方を見直した方が良い結果がでます。
ですので、トレースの練習をしていないならトレースの練習をしましょう。
課題がわかってて課題の対策が間に合っていない
他に勉強不足だと感じるのは、課題がわかっているのに課題の対策が間に合っていない人です。
理由は、課題が事前にわかってるんですから、覚えるべきことは確実に覚えてこないと合格できないのは当然だからです。
たとえば、高齢者の過ごす家を建てるという課題が発表されたとしたら、バリアフリー法を覚えて廊下の幅なんかも覚えてくるのは当たり前でしょう。
一方で、課題がわかっててもこんな短期間に覚えられない、という意見もあります。
短期間に全部覚えるのは難しいというのはただの甘え
確かに期間が短くて覚えるのは大変ですよね。
ですが、みんな同じ条件で対策してるわけですから、そんなことは言い訳にはなりません。
少し厳しいようですが、それが現実です。
なので、期間内に課題の対策は確実に終わらせましょう。
メンタルが弱くて本番パニックになる
一級建築士の製図で落ちる人の三つ目の特徴は、メンタルが弱くて本番パニックになる、という点です。
なぜメンタルが弱くて本番パニックになるのが問題かというと、ありえないミスをしてしまうからです。
具体的にどんなところで、メンタルが弱いなぁと感じるかというと
ちょっとしたミスでパニックになる
ちょっとしたミスでパニックになると、メンタルが弱いなぁと感じます。
というのも、ささいなミスな訳ですから、正直どうとでもなるからです。
具体的には、トイレを計画し忘れて途中で気づいたといったパターンなど、ちょっと修正してあげればなんとかなりそうな状況なのにパニックになります。
ミスしても慌てない
そうは言うけれども、必要な部屋を書き忘れたらパニックになっちゃうの仕方ないのでは、という意見もあります。
確かにそのとおりです。ですが、どんなミスも修正することはできるものです。
ですので、ちょっとしたミスでパニックにならずに挽回できる方法を探しましょう。
チェックするのを忘れる
他には、チェックするのを忘れたりしていると、メンタルが弱いなぁと感じます。
理由は、チェックは合格に必須なのに、必須なものを忘れてしまうからです。
具体例には、本来のチェックはエスキスの時に必要諸室が全てチェックしたり、適時チェックをすることで取り返しのつかないミスを減らします。
ですが、メンタルの弱い人はパニックになってチェックを忘れてしまうのです。
チェックを忘れると取り返しのつかないミスになる
するとどうなるかというと、後半の方で気づいて取り返しのつかない状態になったり、気づかずに致命的なミスをしたまま提出したりします。
これでは合格できません。
そうはいうけれど、チェックするのを忘れたからと言ってメンタルが弱いのとは関係ないのでは、という意見もあります。
確かにそうなのかもしれません。ですが、絶対に必要なものを本番で忘れるようでは合格できません。
ですので、チェックを忘れないようにしましょう。
製図で合格するためにはどうすればいいのか
では、一級建築士の製図で合格するためにはどうすればいいのかというと、下の4つをやっておけば大丈夫です。
ポイント
- エスキスを分割して練習する
- 作図だけの練習をする
- 関連法規を確実に覚える
- 失敗から修正する練習をする
順番に解説していきます。
エスキスを分割して練習する
まず第一にエスキスを分割して練習しましょう。
なぜかというと、建物らしい間取りを考えられてない人は、そもそもエスキスの練習の仕方に問題があるからです。
具体的には、敷地内の建物の配置だけ練習したり、廊下を真っすぐにするための部屋の配置だけ練習したり、必要な部屋の大きさと面積を算出して1Fと2Fに振り分ける練習をしたりすればOKです。
そういうと、一連の流れでできるようにならないと意味無いと感じる方もいるかもしれません。
確かにそうで、最終的には一連の流れでできるようになるのが理想です。
まともにエスキス出来ない人が急に全部できるようにはならない
ですが、エスキスをまともに出来ない人が全部同時にできることなどできません。
たとえば、サッカーをなんとなく練習している人と、ドリブル、パス、シュートと分解して練習している人だったらどっちが上達しそうでしょうか?
答えは、分割して練習している人の方が上達します。
自転車もバランスを取る練習と、ペダルをこぐ練習は別で行っているから乗れるようになったわけです。
ですので、エスキスは分割して苦手な部分を克服できるように練習しましょう。
ちなみにエスキスの勉強方法はこちらの記事で紹介しています。
作図だけの練習をする
次に、作図だけの練習をしましょう。
理由は、作図だけで練習すると作図のスピードがあがるからです。
たとえば、さきほどあげたサッカーの例や自転車の例もそうですが、エスキスと作図を同時に練習しているから作図のスピードが上がりにくいのです。
エスキスと作図を分解して練習すれば、作図のスピードは上がりやすくなります。
ですので、トレースのような作図だけの練習をしましょう。
トレースをしよう
そういうと、作図の練習ってなにすればいいかわからない、という意見もあるでしょう。
では何をすればいいかというと、ひたすらトレースすればいいんです。
すでに完成してある過去問なんかありますよね。あれを見て書き写す。ただこれだけです。
というわけで、ひたすら模写やトレースをしましょう。
模写やトレースの良さはこちらの記事で熱弁しています。興味があれば読んでみてください。
関連法規を確実に覚える
3つ目の対策は、関連法規を確実に覚えることです。
理由は、法規を知らないとそもそも違法の建物を設計してしまうからです。
たとえば、外壁からの後退距離を知らなければ、敷地内での建物の配置を適切に決めることができません。
ですので、関連法規は確実に覚えましょう。
法令集で調べてるうちは落ちる
一方で、法律なんて必要な時に調べれば十分だという意見もあります。
確かにそのとおりで、実務ではそれで十分でしょう。
ですが、製図試験では法令集を調べてたら落ちます。当たり前のように使う法律は、頭の中に入っていて当然です。
ですから、関連法規は確実に覚えましょう。
失敗から修正する練習をする
4つ目の対策は、失敗から修正する練習をすることです。
なぜなら、普段から失敗からの修正方法を練習しておくことで、本番で失敗しても慌てずに修正できるからです。
たとえば、失敗した時の対処方法を知ってるのと知らないのでは、心の余裕が全然違いますよね。
そのため、失敗から修正する練習をしましょう。
でもそんなこと言われても失敗から修正する練習ってどうやればいいの?という意見もあります。
他人のプランの悪いところを5分で直す
具体的には、他の人が作ったプランを見て、一番大きなミスを1つ見つけ、それを5分で修正するということを繰り返してください。
これをするだけで、慣れるとどんなひどいプランでもすぐに修正できるようになります。
その結果、本番でパニックになって大きなミスをしても、すぐに修正できるので安心です。
というわけで、普段から失敗を修正する練習をしてください。
合格するためにはどんな製図の勉強方法があるの?
では、製図試験に合格するためにはどんな勉強方法があるのかというと、主に3種類あります。
ポイント
- WEB講座
- 学校に通学
- 独学
それぞれメリットがありますが、総合的に見てWEB講座をおすすめします。
では、それぞれ簡単に説明しましょう。
製図の勉強はWEB講座がコスパ最強
WEB講座は通学に比べてコストも安く、授業も好きな時に受けられるのがメリットです。
エスキスの基本がわからないような人や、製図の書き方がわからない人におすすめします。
デメリットは、通学と比べて自分でちゃんと勉強しようという意思が必要なことです。
こちらの記事でWEB講座を比較しているので、興味があれば読んでみてください。
自分で勉強できないなら学校に通学の一択
学校に通学して製図の勉強をするメリットは、周りが勉強しているので、自分も頑張ろうと思える点です。
また、直接わからないことを聞けるというのもメリットでしょう。
デメリットは、講師に当たり外れがあることと、金額が高いこと、そして学校に行く移動時間がもったいないことです。
周りを見て自分のモチベーションを高めたいという人におすすめします。
独学は自分を客観視できる人におすすめ
独学のメリットは、圧倒的な自由度と、お金がかからないことです。
勉強する時間の自由、勉強するテキストを選ぶ自由、問題集を選ぶ自由、勉強する場所の自由、などなど気の向くままに勉強できます。
デメリットは、わからないことにぶち当たった時に頼れるものが無いという点です。
基本的に独学はおすすめしませんが、あえておすすめするならば、自分の弱点がはっきりとわかる人は独学が良いです。
まとめ
この記事では、「一級建築士の製図で落ちる人の特徴ってあるのかな?不合格になりたくない」
こんな疑問にお答えしました。
まとめると、製図で落ちる人の特徴は以下の3点です。
ポイント
- 建物らしい間取りを考えられない
- 圧倒的な勉強不足
- メンタルが弱くて本番パニックになる
では合格するためにどんな対策をすればよいのかというと、
ポイント
- エスキスを分割して練習する
- 作図だけの練習をする
- 関連法規を確実に覚える
- 失敗から修正する練習をする
この4つを対策しておけば大丈夫です。
この記事を参考に、一級建築士の製図試験を合格しましょう。