『建築士の製図の試験でテンプレートって必要かな?』
『テンプレートって何が必要かわからない』
と悩んでいませんか?
この記事は、そんなあなたに向けて、テンプレートの選び方とおすすめのテンプレートをご紹介します。
この記事の信頼性として、簡単に自己紹介します。一級建築士を持っていて、ゼネコンで10年ほど働いています。
この記事では私の製図試験での経験や会社の評判もまじえておすすめのテンプレートを選びました。
2分ほどで読めます。それではご覧ください。
建築の製図で使うテンプレートの選び方
建築の製図用テンプレートを選ぶときに一番大切なのは、「何を」改善したいのかを具体的にすることです。
なぜなら、「何を」どうしたいのかがはっきりしてないと必要のないテンプレートを買うことになるからです。
ダメな例としては、製図を早く書けるようになりたい、きれいに書きたい、といったものです。
一見すると具体的に見えますが、どの部分を早く書きたいのか、どの部分をキレイに書きたいのかわかりません。
では良い例はどんな感じかと言うと、「柱を書くのが遅いから、早く書けるようになりたい」「家具をキレイに書きたい」などです。
「何を」「どうしたいのか」が具体的だと、自分にあったテンプレートを手に入れられます。
用途別の建築製図で使うテンプレートおすすめ6選
ここでは、外構の植栽、柱、家具、文字の4つそれぞれを早くキレイに書くおすすめのテンプレートと、はみ出た線をキレイに消すおすすめのテンプレート、個人的におすすめのテンプレートをご紹介します。
外構でおすすめテンプレート【木、植栽を速く書ける】ステッドラーの円定規
高木・低木を速くキレイに書くならこれ
外構でテンプレートを良く使うのは、植栽を書く時です。高木や低木を表現するのに、様々なサイズの円のテンプレートを多用します。
たまに問題文で「直径何mの円が入る広場を計画しなさい」といった問題がでますが、このテンプレートを使えば楽勝です。
このテンプレートは円の種類が多く、円の最大サイズが大きいのでおすすめです。
ある程度なれると使う円が限定されてきますが、問題で急に変な指定がされても対応できます。
コンパスで書くと1分以上ロスしますが、このテンプレートなら5秒程度で書けます。
柱を速く書くおすすめテンプレート【ドラパスの三角・四角定規】
柱・梁・基礎・基礎梁に椅子などの家具までカバーできる
柱でテンプレートで使うのは当然四角形が多いのです。
一級建築士の試験だと柱のサイズは700~900程度で計画することが多くなります。
試験問題は1/200で解答するので、3.5cm角、4.0cm角、4.5cm角の四角形が必要です。
他の用途としては断面図の梁、基礎、基礎梁を書くときや、平面図で家具を書くときに使用できます。
三角もあるので、外部からの入口表示にも使用可能です。
このテンプレート一例ですが、いくつかの決まったサイズがあれば正直十分です。
かといって四角形の種類が少ないタイプにすると、ジャストサイズの四角形が無くて買い直すことになるので注意しましょう。
家具を早くキレイに書くおすすめテンプレート【柱にも使えるドラパスの三角・四角定規】
家具をキレイに書いて図面の印象アップ
家具は大体最後に書き込むため、なかなかキレイに書く余裕がなくなりがちです。書き漏らすことも多いでしょう。
そんな家具だからこそ、キレイに速く書けるようになることで、他の人の図面と差別化できます。
家具のテンプレートを買う時は、四角形のテンプレートで対応しましょう。
※要注意: 円・だ円・正三角形・正方形及び文字用以外のテンプレートは持ち込みが禁止されています。 テーブルや椅子など が書きこまれている、家具用テンプレートは禁止されているので、持ち込みは十分注意してください。
文字をきれいに書くおすすめテンプレート【ステッドラー 文字用カタカナ・英数字定規】
英数字からカタカナまで書ける、字が汚い人の味方
私も字が汚いので製図試験の時に大変苦労しました。字がキレイな人には不要なテンプレートです。
製図の学校の先生は字が汚くても丁寧にきれいに書けば大丈夫と言いますが、汚いのレベルが違う私のような人ではこれを使った方が良いです。
漢字はさすがに使えませんが、それ以外の文字高さや幅まとまるだけでも段違いの見栄えになります。
はみ出た線をキレイに消すおすすめテンプレート【ステッドラーの字消し板】
いわゆる字消し板。使うとかなり仕上がりが変わる
ステッドラーの字消し板は定番中の定番です。1つ持っておいて損はありません。メッシュのものも売ってますが、メッシュは消しカスが詰まって汚いのでおすすめしません。
個人的に考える最強のテンプレート【バンコのテンプレートプラス】
テンプレート付き三角定規
もはやテンプレートよりも三角定規としての存在感の方が強いですが、これが最強です。
- 最強の理由①:柱を書くときに通り芯にそって書けて最強に便利
- 最強の理由②:回転させるのに取っ手があり素早い
- 最強の理由③:植栽を書くのに十分な○の数
- 最強の理由④:出入り口用の三角形もある
- 最強の理由⑤:三角定規としても使えるので持ち替える手間が無い
これだけあれば理由として十分だと思いますが、家具だけは書けないので唯一惜しいところです。
ちなみにこれだけ持って円のテンプレートを持ってないと、想定外の問題の時に対応できないので注意してください。
まとめ
この記事では、『建築士の製図の試験でテンプレートって必要かな?』『テンプレートって何が必要かわからない』と悩んでいる方に向けて、テンプレートの選び方とおすすめのテンプレートをご紹介しました。
建築の製図用テンプレートを選ぶときに一番大切なのは、「何を」改善したいのかを具体的にすることです。例えば、「柱を書くのを速くしたい」といったように具体的に考えることで、必要なテンプレートを選べます。
参考にして製図試験を合格してもらえたら嬉しいです。