こんな疑問にお答えします。
- 一級建築士になるのになぜ理系が有利かわかる
- 文系でも建築士になれる理由がわかる
私のことを簡単に自己紹介すると、ゼネコンで10年ほど働いていて、一級建築士も持っています。
この記事はだいたい1分くらいで読めるので、サクッと見ていきましょう。
一級建築士になるのは理系が有利
さっそく結論ですが、一級建築士になるのは理系が圧倒的に有利です。
なぜなら、建築士試験がすぐ受験できます。
大卒の理系が有利な例
大卒を例にすると、一級建築士は建築学科の大学を卒業すると、実務経験なしで受験できます。
一方、建築学科以外の大学を卒業した場合、一級建築士を受験するために二級建築士の取得が必要です。
その二級建築士を受験するためには、実務経験が7年必要になります。
なので、文系の場合、最短でも8年かかります。
高卒の理系が有利な例
もう一つ具体的な例として、高卒を例にしましょう。
二級建築士は建築学科の高校を卒業すると、実務経験なしで受験できます。二級建築士を取れば、一級建築士が受験できるんですね。
一方、建築学科以外の高校を卒業すると、二級建築士を受験するために7年の実務経験が必要です。
そのため、文系と理系の場合で、建築士になるのに7年の差が生まれます。
ですので、建築士になるには理系の方が圧倒的に有利です。
ですが、ここまで読んで勘の言い方は気づいたかもしれませんが、
実際は建築学科卒が有利なだけ建築学科を卒業すれば、建築士になるのに圧倒的に有利です。
なので、理系でも文系でも、とりあえず建築学科に無理やり入ってしまいましょう。
とはいえ、文系から建築学科に入るためには、それなりにモチベーションが必要だと思います。
ですので、文系でも建築士になれる理由をご紹介しましょう。
文系でも一級建築士になれる
結論ですが、文系でも一級建築士になれます。
なぜなら、
- 建築学科に入ってしまえば、理系とか文系とか関係無しに有利
- 完全に文系でも、職種によってチャンスあり
文系でも職種によってチャンスあり
建築士として活躍するにあたって、文系でも職種によって理系と同じ土俵に立てる場合もあります。
なぜなら、実はあんまり計算しない建築士もいるからです。
具体例な例を出すと、設計には意匠、構造、設備、3種類の設計があります。
ワンピースのゴーイングメリー号で例えるなら、
- 意匠設計:ゴーイングメリー号のメリーのデザインを考える
- 構造設計:沈まない船にするために計算する
- 設備設計:キッチンのコンロや換気扇の量を計算する
このように、設計といっても様々な種類があり、建築士も役割がわかれています。
学校を設計する場合で例えると
- 意匠設計:生徒の動線とか考える
- 構造設計:同じ教室にたくさんの生徒がいても床が抜けないか計算する
- 設備設計:机で勉強するのに良い照明か計算する
このように、具体的な実務では、一人の建築士が全部やるというよりは、それぞれの建築士が得意分野で勝負して、組み合わせて1つの建物ができます。
ここで勘のいい方は気づいたかもしれませんが、1つだけ計算をあまりしない設計がいるのです。
意匠設計は文系の星意匠設計は実はそんなに複雑な計算はいりません。
面積の計算などの、簡単な計算は意匠設計でもしますが、膨大な計算が必要な構造計算、細かい計算がたくさん必要な設備の計算とはわけが違います。
なので、計算が苦手でも意匠設計で勝負できます。
では、意匠設計者に必要な能力は何かというと、
コミュニケーションが必須意匠設計は、お客さんとのコミュニケーションが必須です。
なぜなら、良い設計は、結局お客さんの要望を具体化させた設計だからです。
具体的な例として、ドラゴンボールのベジータが一戸建てを建てる場合を考えてみましょう。
ベジータが一戸建てを建てる場合に必要な設計は?
設計者の建築士さんは、将来おじいさんおばあさんになっても済むのだから、絶対にバリアフリーな家の方が良いと考えて設計しました。
一方、家を建てたいといったベジータは、バリアフリーがどうこうとかなんでもいいから、修行ができて壊れない頑丈な家が欲しいでしょう。
そうなると、コミュニケーションを取らずに設計した建築士さんは、修行するための部屋なんか作ってないですから、当然ベジータにぶっ飛ばされます。
口数少ないベジータの要望をくみ取るのが大切設計者として大切なのは、専門家でないベジータの要望をしっかり把握し、どんな家が欲しいか具体的に提案できることです。
家を建てる人は、それぞれ違う部分にこだわりがあります。
ベジータは修行できる部屋が欲しいかもしれませんが、鬼滅の刃の炭次郎はねず子と穏やかに暮らせる家がきっと欲しいでしょう。
ですので、意匠設計は特にコミュニケーション能力がとても大切です。
ここまでで、文系でも意匠設計でなら活躍できることはわかってもらえたと思います。
ではどうすれば良いのか。
文系でも建築学科に入ってしまえ
文系でも建築学科に入ってしまいましょう。
建築士になりたいのなら、建築学科に入るのが圧倒的に有利です。
ですので、無理やりにでも入ってしまえば、後から楽になります。
ですが、注意点が一つあります。
文系だと建築学科を受験できない場合があるこれだけは絶対に注意が必要です
学校によって建築学科は物理を習ってないとダメ、といった制限をかけてる場合があります。
なので、建築士になると決めたなら、早いこと行きたい建築学科を受験できるのか確かめましょう。
残念ながら建築学科に入れなくても、ちゃんと建築士になれる道はあります。
実務経験で建築士になろう建築学科を卒業していなくても、実務経験が7年あれば二級建築士を受験できます。
なので、就職先を実務経験がつめる場所を選び、7年かけて勉強していけば、二級建築士を一発合格もできるでしょう。
文系社会人が建築士になる方法は、こちらで解説しています。
まとめ
この記事では、「建築士って理系じゃないとなれないのかな?理系じゃないと厳しいかな?」
こんな疑問にお答えしました。
まとめると、理系が有利ですが、文系でも建築士になれます。
この記事を参考に、理系でも文系でも一級建築士を目指しましょう。