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【初心者向け】配筋納まり図の書き方【RC造パネルゾーン】

2020/01/01

『配筋の納まりを検討しろって言われたけどどうすればいいの?』

『パネルゾーンの配筋納まり図の書き方がわからない』

と悩んでいませんか?

この記事では、実務で配筋納まり詳細図を書いて検討しろと言われている方に向けて、パネルゾーンの配筋納まり図の書き方の一例をご紹介します。

この記事を読むメリット

  • 配筋納まり図とは何かがわかる
  • パネルゾーンの配筋納まり図の書き方がわかる

記事の信頼性として、自己紹介を簡単にします。私は建築学科の大学院を出ており、ゼネコンで10年ほど働いています。一級建築士も取りました。

なので、この記事の信頼性はあると思います。

それでは、ご覧ください。

配筋納まり図とは

配筋納まり図とは、鉄筋やコンクリートのを書き込んだ平面図や断面図のことです。

実際に書くことで鉄筋がぶつかる場所を把握し、キレイに配置でにるように使います。

配筋納まり図を書くには、配筋図が書けないといけません。配筋図の書き方はこちらで解説しています。

パネルゾーン配筋納まり図の書き方手順

配筋納まり図のうち、パネルゾーンの納まりをラフスケッチを書きながら解説します。パネルゾーンの納まり図を書くときは平面図と断面図で検討します。

平面図(梁上端筋レベル)

完成予定の配筋納まり図 黒:躯体・かぶり、青:帯筋・肋筋、茶・灰:梁主筋、緑:柱主筋

平面図では、躯体ライン、かぶりやふかし、フープ、スターラップ、柱主筋、梁上端筋の順番に書き、最後に位置の微調整をします。

全体的な考え方は、外側から内側に書いていって、ぶつかったところを微調整です。

躯体ライン、かぶり、ふかしライン

躯体ラインは平面詳細図や構造図、あれば躯体図を参考に書きます。躯体ラインをもとに、鉄筋のかぶり寸法やふかしを考慮したラインを薄く書きます。

私は破線で記入することが多いです。かぶり厚さの寸法は以下の表のとおりです。

何度も使うので、この機会に覚えておくと良いでしょう。

帯筋(フープ)、肋筋(スターラップ)

かぶり厚さのラインをもとに、フープやスターラップの位置を決めていきます。

フープの位置で柱主筋のおおよその位置が決まり、スターラップの位置で梁主筋のおおよその位置が決まります。

最初から干渉しそうに見えるなら、中級者以上はこの時点で多少微調整しておくと楽でしょう。

柱主筋

フープの位置をもとに、柱主筋の位置決めをします。四隅の柱主筋を書いてから、中の柱主筋を割り振って配置しましょう。

中級者以上は、梁主筋と干渉することがこの時点でわかるので、ここで柱主筋の位置を微調整するのも良いです。

梁上端筋

梁の上端筋を位置決めしていきます。

外側はスターラップの位置から決めて、内側を割り振って配置しましょう。この時点で柱主筋と梁の上端筋が干渉するかがはっきりとわかります。

まっすぐ梁主筋が通るように配置してください。梁主筋がまっすぐ通ると施工がしやすくなります。

各主筋位置微調整

ここまで手順通り配筋を配置してきて、それでもぶつかってしまう場合に、このタイミングで微調整をします。

柱主筋の位置を少しずらすことで梁主筋が通るなら、柱主筋の位置を少しずらしましょう。

どうしても梁主筋がまっすぐ通らない場合は、少し曲げることで繋げることができるか検討してください。

曲げて良い角度と1/6までと決まっているので、その中で配筋が納めましょう。

納まらないようなら、躯体の寸法を大きくして配筋を納めます。

躯体を大きくすると仕上げに影響が出てしまうので、躯体の寸法をいじるのは最後の手段だと考えておきましょう。

断面図

断面図も平面図同様に、外側から内側に書いていくというのが基本的な考え方です。

躯体ライン、かぶりやふかし、フープ、スターラップ、柱主筋、梁上端筋、梁下端筋の順番に書き、最後に位置の微調整をします。

躯体ライン、かぶり、ふかしライン

平面図とほぼ同様なので、細かい説明ははぶきますが、躯体ラインは平面詳細図や構造図、あれば躯体図を参考に書きます。

次に躯体ラインをもとに、鉄筋のかぶり寸法やふかしを考慮したラインを薄く書きましょう。

帯筋(フープ)、肋筋(スターラップ)、柱主筋

かぶりラインをもとに、フープやスターラップ、柱主筋の位置を決めていきます。

断面図で注意しなければいけないのが、床構造体レベルが梁上面と同じで、スターラップより床上端筋の方が大きい場合です。

多くの場合、床の上端筋は梁上端筋の上に定着することになりますが、スターラップより床上端筋の方が大きいと、床上端筋のかぶりが不足することがあります。

十分に注意してスターラップの位置を決めましょう。

梁上端筋、梁下端筋

ここまで書いてやっと梁主筋を書いていきます。

最大のポイントは、X方向とY方向のどちらが上になるかを明確にさせることです。

同じレベルで梁主筋を配置してしまうと100%ぶつかってしまうので、確実に確認しておきましょう。

各配筋位置微調整

最後まで書ききってもやはりぶつかってしまう時は中の配筋で微調整をします。

この時点では鉄筋の空きも確保されているか確認しましょう。鉄筋の空きは以下の通りです。

  • 25mm以上
  • 粗骨材径の1.25倍以上(粗骨材径は25mmが一般的)
  • 鉄筋径の1.5倍以上



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まとめ

『配筋の納まりを検討しろって言われたけどどうすればいいの?』『パネルゾーンの配筋納まり図の書き方がわからない』と悩んでいる方に向けて、パネルゾーンの配筋納まり図の書き方の一例をご紹介しました。

配筋納まり図は何度も書くことで上達します。書けば書くほど検討時間は短くなるでしょう。

この記事をもとにパネルゾーンの配筋納まり図を書いてもらえたら嬉しいです。

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