一級建築士で出る問題もあんまり解けない
こんな疑問にお答えします。
この記事を読むメリット
- 熱貫流率を求める公式がわかる
- 結露や熱貫流率の過去問の解き方がわかる
私のことを簡単に自己紹介すると、ゼネコンで10年ほど働いていて、一級建築士も持っています。
この記事はだいたい1分くらいで読めるので、サクッと見ていきましょう。
熱損失・熱貫流率の覚えるべき公式
覚えるべき公式は下記です。
熱貫流q=A(ti-to)/R
熱貫流率K=1/R
A:壁の面積m2
R:熱貫流抵抗m2K/W
K:熱貫流率W/m2K
ti:室温℃
to:外気温℃
R=1/αi+Σ(d/λ)+ra+1/αo
λ:熱伝導率
d:厚さ
αi:室内側の熱伝達率
αo:室外側の熱伝達率
ra:空気層の熱抵抗
この3つの公式を覚えておけばなんとかなります。
ですが、公式の中でも複雑な方なので、正直覚えるのがつらい公式です。
公式を覚えるというよりも、問題を解いて解き方の流れを覚える方が早く暗記できます。
2017年一級建築士の環境・設備の過去問【熱貫流率・熱伝導率と結露】
さっそくですが、過去問を解いていきましょう。
この過去問はわりとスタンダードな熱貫流率の問題です。
値が決まっていないので具体的な計算はありません。
公式の意味を理解していたり、図を読めれば解ける問題です。
過去問解説
まず図の意味を理解していきましょう。
上にいくほど温度が高く、下にいくほど温度が低い図です。
屋外に面している材料Aは左と右であまり温度差がありません。
一方で材料Bは左が低い温度で右が高い温度になっています。
材料の表面温度に大きな差があるほど断熱性が高いので、BはAより断熱性が高いです。
それをふまえて一番を読むと、AはBより熱伝導率が高いと書いてあります。
左と右の温度差が少ないほど熱が伝わりやすいということなので合っています。
次に二番を考えます。
二番はAがなくなったらBはどうなるのか?という意味ですね。
AがなくなったらBは全体的に温度か下がるので正解です。
三番は二番の逆なので、これもまた正解。
よって答えは四番です。
計算問題だと思ってたのに計算しなくていいのかと思うかもしれません。
ですが、試験の問題はそんなに難しい計算をさせませんので、思いきって計算せずに解けるようになるのも1つの手です。
本当に難しい計算問題はほとんどの人が解けませんから問題ありません。
まとめ
この記事では、「熱貫流率とか熱伝導率って計算難しいよね?一級建築士で出る問題もあんまり解けない。」
こんな疑問にお答えしました。
まとめると、公式は覚えるのが難しいですが、過去問は計算しなくても解けることもあるので理解はしておきましょう。
この記事を参考に、素敵な室内環境計算ライフをお過ごしください。