一級建築士が異業種に転職したらやっていけるのかな?スキル活かしたり、ちゃんと働けるか心配
こんな疑問にお答えします。
この記事を読むメリット
- 一級建築士が異業種に転職できるかがわかる
- 建築業界のどんなスキルが転用できるかがわかる
私のことを簡単に自己紹介すると、ゼネコンで10年ほど働いていて、一級建築士も持っています。
この記事はだいたい2分くらいで読めるので、サクッと見ていきましょう。
一級建築士が異業種へ転職するのはあり
さっそく結論ですが、一級建築士が異業種へ転職するのはありです。
理由は、建築士が行っている業務で身に付くスキルが、様々な業種で幅広く使えるからです。
そんなこといってもピンとこないかもしれませんので、次の項目で少し具体的に説明しましょう。
一級建築士が持っている異業種で活用できる5つのスキル
一級建築士が持っているスキルで、異業種でも活用できるスキルは5つあります。
ポイント
- マネジメント力
- コスト管理力
- スケジュール力
- コミュニケーション能力
- 課題克服能力
順番に確認していきましょう。
マネジメント力
一級建築士が異業種でも活躍できるスキルの1つ目は、マネジメント力です。
なぜなら、マネジメント力はどの職種でも使えるからです。
たとえば、ある程度の規模の会社であれば、どんな職種でも課長や部長などはいます。
そうなると、部下を扱うのにはマネジメントスキルが必須です。
ということは、マネジメント力がある人は異業種でも活躍できることになります。
ですので、一級建築士は異業種でもマネジメント力があるので活躍できます。
なぜ建築士にマネジメント力があるのか
なぜ建築士にマネジメント力が付くかというと、設計はチームでやるからです。
場合によっては外注のCADオペレータもフル活用して図面を制作します。
そのため、マネジメント力がないと図面を完成させることができません。
ですので、建築士として普通に業務をしていればマネジメント力は自然と身につきます。
というわけで、一級建築士が異業種でも活躍できるスキル1つ目は、マネジメント力です。
コスト管理力
建築士が異業種でも活躍できるスキル2つ目は、コスト管理力です。
なぜかというと、他業種ではコスト感覚が身についている人はほとんどいないからです。
具体的な例をあげると、コスト感覚が身についている人がする判断と、コスト感覚が無い人がする判断は大きく違います。
たとえば、コスト感覚が無い人がくだす判断は質的な判断はできる一方で、コストパフォーマンスをとらえた判断はできない傾向があります。
それは維持管理費や人件費、外注費などを普段から使いなれてないと身に付きません。
ですので、建築士は異業種でも活躍できるコスト管理力を持っています。
なぜ建築士はコスト管理力があるのか
たとえば一般的な会社であれば、コストを管理する部門と技術部門などが別々でしょう。
ですが、建築士であればお客さんに説明するために金額のことも把握しておかなければいけません。
当然設計もするので記述的なことの理解も必要です。
このように、一級建築士は技術的なことだけでなくコストを管理して予算内におさめるように設計を行うため、コスト管理力があります。
スケジュール力
3つ目の異業種で活躍できるスキルは、スケジュール力です。
理由は、予定通りに仕事をこなす能力は重宝されるからです。
どんな仕事にも〆切があります。
〆切通りに一定の質の仕事を仕上げることが普通かと思うのですが、スケジュールを立てて確実に達成できるようにできる人というのは多くはいません。
そのため、プロジェクトのスケジュールをたてて進捗を管理できる建築士は、他の業種でも活躍できます。
なぜ建築士にスケジュール力があるか
なぜなら、普段からスケジュールに追われて設計や管理をしているからです。
設計のスケジュールは常にタイトでやらなければならないことも大量にあります。
その中で何を優先していつまでにこなさなければいけないか、進捗管理は非常に重要です。
進捗管理を怠ればそもそも建物が作れません。
費用も大きく変動します。
そんなプレッシャーのなかスケジュール管理を行っている建築士は、やはりスケジュール管理力があります。
ですので、一級建築士は異業種でも活躍できるスケジュール力があるでしょう。
コミュニケーション能力
異業種でも活躍できる一級建築士のスキル4つ目はコミュニケーション能力です。
なぜなら、どんな仕事でも周りの人と関わらずに仕事はできないからです。
たとえば、事務の仕事をするにしても部署の人と関わることになりますし、発注も管理するのであれば社外の人とも会話が必要になります。
管理系の仕事でも、部下や上司とのコミュニケーションは必要ですし、部署間の調整も必要です。
ですので、コミュニケーション能力は必須能力でしょう。
なぜ建築士にコミュニケーション能力がつくか
理由は、様々な人と関わるからです。
具体的には、お客さんと会話しないとどんな建物が欲しいかわかりませんので、絶対に対話が必要になります。
工事の担当者や職人に話を聞いて、どんな納まりなら施工できるのか、効率が上がるのかなど対話することも必要でしょう。
そうなると、会話する人の人数も幅もとても広くなります。
そのため、必然的にコミュニケーション能力を高めないとやっていけません。
ですので、一級建築士はコミュニケーション能力がある人が多いのです。
課題克服能力
異業種でも活躍できる一級建築士のスキル5つ目は課題克服能力です。
なぜなら、どの職種もそうかもしれませんが、目の前の解決方法もわからない問題を解決し続ける必要があるからです。
具体的には、営業を例にすると最初は飛び込み営業をしていた立場の人が偉くなったら、飛び込み営業の方法を部下に教えて部署の成果をあげる立場になります。
出世をすれば常に新しい仕事をする必要があり、そのたびに解決方法を見つけることが必須です。
一方で建築士はというと、最初から訳の分からない課題にぶつかることが多いでしょう。
施主の無理難題を設計的な方法で解決するのか、設計で解決できないならコストをやり繰りして勝負するのか、はたまたとんでもないウルトラCを繰り出して解決するのかわかりませんが、とにかく建築士は課題を解決しないと仕事になりません。
そんな状況におかれているものですから、一級建築士は課題克服能力があるので異業種でも活躍できます。
なぜ課題克服能力があるのか
どうして建築士が課題克服能力があるのかというと、常に課題にぶつかり続けるからです。
具体的には、建物というものが一品生産で同じものを作ることがないから、常に新しい問題解決を迫られ続けます。
たとえば、家を一つ建てるにしても同じ形の敷地はなかなかありませんし、隣の建物の高さも違うことがほとんどです。
建てるお客さんも都度変わるわけですから、常に違う問題と向き合い、プロジェクト全体で解決を目指します。
そうなると、自然と課題克服能力が建築士には身につくのです。
ですから、一級建築士は異業種でも活躍できるスキルを持っています。
ここまでは、一級建築士が異業種でも活躍できるスキルを5つご紹介しました。
もう一度復習しておくと、
ポイント
- マネジメント力
- コスト管理力
- スケジュール力
- コミュニケーション能力
- 課題克服能力
この5つです。
細かく分類すればもっとたくさんありますが、大きくこの5つが突出して建築士が優れているスキルでしょう。
では、こういったスキルを活用できる異業種の転職先はどのような場所があるのでしょうか?
スキルを活用できる転職先
一級建築士のスキルを活用できる転職先はたくさんあるので、3つの着眼点に絞ってご紹介します。
ポイント
- 稼ぎたいならデベロッパー
- のんびりしたいなら地方再生、地方創生
- 将来性を確保したいならITエンジニア
稼ぎたいならデベロッパー
1つ目はデベロッパーです。
なぜデベロッパーが良いのかというと、単純に給料が良くて稼げるからです。
例えば、三井不動産、三菱地所、住友不動産、などが具体的な候補としてあげられます。
デベロッパーは土地の再開発などを行うわけですから、扱う金額も建物の規模も大きいです。
不動産と建築業界は常識が近い
また、開発するということは建物を建てる必要があるので、一級建築士のように建築の知識がある人が優遇されます。
そのため、稼ぎたいならデベロッパーに転職しましょう。
不動産業界は建築業界と密接に関わっていますから、常識も大きく変わりません。
のんびりしたいなら地方再生、地方創生
のんびりと過ごしたいなら地方再生や地方創生の会社に転職するのもよいでしょう。
理由は、建築業界はどこも忙しいので、地方で違う業種に転職できれば働き方が大きく変わるからです。
具体的には、転職サイトで地方再生や地方創生、地域創生などで検索すればいろんな会社が出てきます。
働く時間は減りますが給料もおそらく減るでしょう。
しかし、のんびりと仕事をしながら地方を発展させていく業務はやりがいもあり、転職して気分を一新させるのにはとても良い環境です。
建築士ならではの粘り強い課題克服能力がいかんなく発揮させられます。
ですので、のんびり過ごしたくなったら地方再生会社に転職しましょう。
のんびりしたいなら→地域おこし協力隊
将来性ならITエンジニア
将来性を重視するなら、思い切ってITエンジニアに転職するのもありでしょう。
理由は、IT業界はまだまだ伸びしろがたくさんあるからです。
具体的な例をあげると、日本の人口はどんどん減っているので新築戸建てを建てるような人は当然減っていきます。
そのため、戸建て業界では新築需要は減っていくのがトレンドです。
一方で、IT業界はAIやVR、暗号通貨などまだまだ発展していく気配がプンプンしていますよね?
建築業界でもDXといってデジタル化を加速させる動きが出てきています。
建築業界のDX化をするためには、建築のこととITのことの両方がわかっている人材が必要です。
ですから、建築士がITを学んで転職すると最強の人材になれます。
繰り返しますが、将来性を重視するならITエンジニアに転職するのもありでしょう。
IT業界と建築業界は似ている
ちなみにITエンジニアと建築業界は必要なスキルがとても似通っています。
なぜなら、どちらも一品生産でプロジェクトを通して製品を完成させてお客様に提供するからです。
このプロジェクトを進めるにあたって建築士の経験は非常に役立ちます。
そのため、ITエンジニアの上流工程で働くという選択肢も現実的でしょう。
まとめ
この記事では、「一級建築士が異業種に転職したらやっていけるのかな?スキル活かしたり、ちゃんと働けるか心配」
こんな疑問にお答えしました。
まとめると、一級建築士が異業種へ転職するのはありです。
理由は、建築士が行っている業務で身に付くスキルが、様々な業種で幅広く使えるからです。
具体的には以下の5つのスキルが特に異業種で使えます。
ポイント
- マネジメント力
- コスト管理力
- スケジュール力
- コミュニケーション能力
- 課題克服能力
ではどんな異業種の転職先があるのかというと、以下のような例があります。
ポイント
- 稼ぎたいならデベロッパー
- のんびりしたいなら地方再生、地方創生
- 将来性を確保したいならITエンジニア
デベロッパーに転職したいなら→選ばれた人だけのハイクラス転職サイト/ビズリーチ
のんびりしたいなら→地域おこし協力隊
将来性を重視したいなら以下の記事を読んでください。
この記事を参考に、異業種への転職を成功させましょう。