先日こういった相談をうけました。
文系の社会人ですが、建築士になりたいです。専門学校に行くべきか、転職すべきか悩んでいます。
転職して11年の実務経験を経て一級建築士になるのと、仕事をやめて専門学校に行くのと、どちらが良いのでしょうか
今日はこの相談について答えようと思います。同じ悩みを持っている方、文系だけど建築士になりたい方はぜひ見てください。
おすすめは転職
私がおすすめするのは「転職」です。理由は3つあります。
- 理由1:ルートは2択ではない
- 理由2:業界に馴染めるのか
- 理由3:背水の陣はしない方が良い
順番に説明しましょう。
理由1:ルートは2択ではない
まず文系社会人のルートを整理すると
- 実務経験7年 → 二級建築士 → 実務経験4年 → 一級建築士受験
- 専門学校に通う→ 一級建築士受験
この2つが分かりやすいルートでしょう。
建築士になるために、この2択が思い浮かぶのはごく自然なことです。ですが、皆さんがあまり気づかないルートが2つあります。
- 転職→専門学校→一級建築士受験→転職
- 夜間学校→一級建築士受験→転職
この2つがなかなか思い付きません。
ではまず、夜間学校のルートについてご説明します。
夜間学校ルート
夜間学校 は昼間は働きながら夜は学校なので、生活はそれなりにハードです。
ですが、今の仕事を辞めることなく収入もあるままで、最短で建築士を目指せるルートです。
転職→学校→転職のルート
一方で、「転職→学校→転職」 のルートは、みんな気づいていないのですが、実は安全なルートです。
その理由が次に続きます。
理由2:業界に馴染めるのか
文系社会人であれば、多くの場合は建設業界は未経験です。業界未経験ということで、建設業界独特の雰囲気というものをまだ感じていないことでしょう。
建設業界はやりがいにあふれていますが、基本的にブラックです。
他の業界に比べてかなり特殊でしょう。
そういった特殊な環境なので、まずは業界に馴染めるのかが大切です。建設業界に転職してみて実際に馴染めそう、続けられそうであれば、ようやく建築士を目指すという選択肢が現実的になります。
馴染めなければ別な業界に転職すれば良いだけなので、被害も最小限で済みます。
そういった理由もあり、次の3つ目の理由に続きます。
理由3:背水の陣はしない方が良い
業界の雰囲気に慣れる前に学校にお金を払うと、なかなか後に引けません。学費は高額ですし、かけた時間も2年程度はかかっているでしょう。
そのようなどんづまりな環境にならないように、いつでも逃げれるようにしておくことが大切です。
「学校に行ったけど業界に馴染めなかった」ではお金も時間も帰ってきませんので、逃げ道を残しながら前進できる道を選びましょう。
文系社会人が建築士を目指すおすすめのルート
以上の理由から私がおすすめするルートは、下記になります。
- 建設業界に転職して業界に馴染めるか試しながら貯金する
- 馴染めたら学校に行く
- 卒業して1級建築士を取ってから転職する
このルートだと7年くらいで一級建築士の免許登録が可能です。建築士の受験も3~4年くらいで可能でしょう。
試験に合格してしまえば卒業後の転職もかなり有利になるのでおすすめです。
転職の相談だけするサービスもあります。
カウンセリングを受けるだけなら無料なので、一度受けてみるのも良いでしょう。
私も転職サイトには常に登録しています。何かあった時に調べ始めたのでは遅いこともありますから。
専門学校に行くなら東京なら中央工学校がおすすめです。
まとめ
この記事では、文系の社会人だけど建築士になりたいという人に向けて、仕事を辞めて専門学校に通うべきか、転職するべきか、といった内容を書きました。
おすすめは、建築業界に転職してから専門学校に通うルートです。
なぜなら、業界に馴染めるかわかりませんし、無理に専門学校に通うとお金も時間も無駄になってしまうからです。
参考にしていただければ幸いです。