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一級建築士への道

一級建築士の平均年収【年齢別に年収を算出】あなたは勝ち組?

2020/07/03

こんな疑問にお答えします。

私のことを簡単に自己紹介すると、ゼネコンで10年ほど働いていて、一級建築士も持っています。

この記事はだいたい2分くらいで読めるので、サクッと見ていきましょう。

一級建築士の平均年収【2020年3月公表】

さっそく結論ですが、一級建築士の平均年収は2020年3月に公表されたもので、702万8800円です。

ただ、この金額だけ見てもピンとこないので、さまざまな分類わけをして、より多角的に見てみましょう。

一級建築士の年収を分類してみよう

一級建築士の平均年収を

に分けてみましたので、ご覧ください。

会社の規模別の一級建築士の平均年収 大手ゼネコンは高い

厚生労働省 賃金構造基本統計調査

会社の規模ごとに一級建築士の平均年収を算出して、グラフにしました。

大手は従業員数が1000人以上、中堅は従業員数100人~999人、小企業は従業員数10人~99人として分けています。

大手、中堅、小企業と、それぞれ約170万円ずつ差があるようです。

一級建築士としてたくさんのお金を稼ぐなら、大手がねらい目でしょう。

大手に入れたらもう勝ち組ですね。

じゃあ自営の年収はいくらなの?

じゃあ自営の年収はいくらなのかというと、これは統計がないんですね。

ならば実際いくらなのかというと、感覚値では人によるというのがとても大きいです。

なぜなら、自営だと好きなだけ働けるので、給料も自分でかなりコントロールできるからです。

具体的な数字で言うならば、500万~2000万ほどが感覚値でしょう。

ありえないほど働いたり、アルバイトだけで設計案件を回したりすれば、かなり稼げます。

一方で、納得のいく設計を目指しているような人はあまり稼げていない印象ですね。

自営は働き方も稼ぎ方も自由ですので、年収も自由にコントロールできそうです。

20代~70歳越までの年齢別の平均年収

厚生労働省 賃金構造基本統計調査

年齢別の一級建築士の平均年収を棒グラフにしました。

年齢は5歳ずつ区切っています。

キレイなカーブを描いているわけではないですが、30代までは急激な右肩あがり、40代がピークとなり、50代までほぼ横ばいのまま、定年になって急激に下落しているのが読み取れるでしょう。

厚生労働省 賃金構造基本統計調査

さきほど提示した年齢別に分けてある一級建築士の平均年収の棒グラフを、会社の大きさに合わせて分けたのが、こちらの折れ線グラフです。

大手、中堅、小企業で、おおむね企業の大きさに合わせて年収の高さも変わっています。

大手ほど年収が高く、小企業ほど年収の上がり方が少ないですね。

30代と60代で中堅企業と大手の年収が逆転しています。

定年になった大手の一級建築士の年収の下がり方はすさまじいので、中堅企業に転職するのも良いでしょう。

30代や40代で転職するのも、基本的に会社が大きい方に転職できれば、年収アップも現実的になりそうです。

厚生労働省 賃金構造基本統計調査
 年齢年収(万円)月給(万円)ボーナス(万円)
 20 ~ 24歳387.632.30
 25 ~ 29歳559.936.7118.4
 30 ~ 34歳797.552.2170.0
 35 ~ 39歳755.349.2164.9
 40 ~ 44歳826.750.4220.8
 45 ~ 49歳782.349.6186.0
 50 ~ 54歳742.947.3174.3
 55 ~ 59歳801.952.1175.8
 60 ~ 64歳632.447.067.8
 65 ~ 69歳458.833.160.9
 70歳~524.637.771.9
厚生労働省 賃金構造基本統計調査

年齢ごとの年収と月給、ボーナスの推移を表したのがこのグラフです。

細かい数字がわかりやすいように、表にもしてみました。

30代前半までは年収が順調に右肩あがりですが、30代後半でいったん月給が落ち込みます。

これは、30代前半までが主任などで残業代が付き、30代後半から係長などの管理職になって残業代が付かないことによる、若干の月給ダウンでしょう。

残業代がしっかりと払われる会社では、中間管理職と若手社員で給料がひっくり返ることがたまにあります。

最近は特に残業代未払いに対する規制も厳しくなっているので、このように表に現れたのでしょう。

40代から50代にかけては、出世競争の結果が出始め、出世する人以外はあまり給料に差が出ません。

そのため、横ばいで推移しています。

なお、一級建築士の生涯賃金は、20歳~65歳まで働いたとして、推定で3憶1434万円です。(各年齢の年収×5を合計して算出)

女性は低い?男女別の一級建築士の平均年収

厚生労働省 賃金構造基本統計調査

男女別の平均年収をグラフにしてみました。

男と女性には年収で65万円の差があります。

これを会社の大きさごとに分けてみた結果がこちらです。

厚生労働省 賃金構造基本統計調査

大手が女性の給料がいいのは想像通りですが、中堅では男女に差が少なく見えますね。それでも100万円の差があります。

大手は男女の年収の差が大きく、その差は220万円です。

この理由は、女性の採用に力を入れ始めたのが割と最近で、まだ女性の一級建築士が管理職や幹部になっていないためだと考えられます。

また、中堅と大手では、女性の年収が50万の違いであり、女性にとっては大手企業に入るのも中堅企業に入るのも、年収の上ではあまり差が無いです。

部長、課長など役職別の平均年収

厚生労働省 賃金構造基本統計調査

部長、課長、係長だけ抜き出した役職別の棒グラフです。

想定通り、役職が上がるほど年収も上がっています。

部長でも平均年収が1000万円に届いていないのを見ると、一級建築士で年収1000万円を達成するには、大手でバリバリ活躍するか、独立するなどリスクを取ることが必要です。

厚生労働省 賃金構造基本統計調査

ちなみに、会社の規模ごとに役職の年収を見てみると、大手の部長でも平均年収は1000万円に届いていませんね。

年収1000万円を達成するには、スーパーゼネコンなどの超大手を狙うか、独立して一発逆転を狙うかでしょうか。

中卒、高卒、大卒など学歴別の平均年収

厚生労働省 賃金構造基本統計調査

学歴ごとの年収を比べてみると、明らかに高学歴の方が年収が高いです。

高収入を実現したい人は、高学歴を目指しましょう。

厚生労働省 賃金構造基本統計調査

年齢ごとの学歴別平均年収を見てみても、その差は明らかです。

30代前半の時は、中卒が高卒を上回り、大卒に迫る勢いになっています。

ですが、それ以外は学歴通りの年収の推移をたどっていますね。

大卒院卒の50代、60代、70代は年収1000万円をこえています。

この理由は、高学歴の方が出世しやすいからでしょう。

特に60代後半、70代で明らかに高いのは、役員になっているからだと思われます。

ちなみに大卒の50代以降で年収が下がっているのは、出世競争に負けた人が、出向させられて給料が下がっているからでしょう。

こちらも合わせてご覧ください。

https://ikkyuukentikushi.com/20%e4%bb%a3%e3%81%a7%e6%9c%aa%e7%b5%8c%e9%a8%93%e3%81%8b%e3%82%89%e5%bb%ba%e7%af%89%e5%a3%ab%e3%81%ab%e8%bb%a2%e8%81%b7%e3%81%99%e3%82%8b%e3%81%ab%e3%81%af%ef%bc%9f%e3%80%90%e7%ac%ac%e4%ba%8c%e6%96%b0/
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まとめ

この記事では、「一級建築士の平均年収ってどれくらいなんだろう?自分が平均より上か下か知りたい」

こんな疑問にお答えしました。

まとめると、一級建築士の平均年収は702万円、男性と女性では女性が低く、部長でも平均年収1000万円には達していません。

一方で大卒、院卒は年収が高く、50代を過ぎたころから年収1000万円も夢ではなくなります。

この記事を参考に、一級建築士を目指してみてください。

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