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一級建築士の合格率が低い理由【残業が多すぎるから】

2021/02/28

一級建築士って合格率が低いけど理由って何なんだろう?

こんな疑問にお答えします。

ポイント

  1. 一級建築士の合格率が低い理由がわかる
  2. 一級建築士に合格するためにどうすれば良いかがわかる

私のことを簡単に自己紹介すると、ゼネコンで10年ほど働いていて、一級建築士も持っています。

この記事はだいたい2分くらいで読めるので、サクッと見ていきましょう。

一級建築士の合格率が低いのは忙しすぎるから

さっそく結論ですが、一級建築士の合格率が低いのは忙しすぎて勉強する時間が取れないからです。

具体的には以下の2つが理由となります。

ポイント

  1. 合格率が低い理由1:忙しすぎて勉強する時間が取れない
  2. 合格率が低い理由2:設計以外の人も受験している

それでは、それぞれ説明していきましょう。

合格率が低い理由1:忙しすぎて勉強する時間が取れない

参考:令和元年賃金構造基本統計調査

一級建築士の合格率が低い理由1つ目は、建築業界の人は忙しすぎてまともに勉強をする時間が取れないことです。

たとえば建築設計の場合、良いプランを練るためにそれこそ寝る間も惜しんでケーススタディを行ったり模型を作ったりして、図面の検討を行っています。

具体的にどれくらい残業しているのかというと、図のように入社したての25歳から29歳は月平均45時間ほど残業しています。

1日あたり2時間以上毎日残業している

これはどれくらいの残業時間かというと、1日あたり2時間以上毎日残業しているという計算です。

そのため、建築士の勉強のために時間をとるのがなかなか難しいという実情があります。

一方で、合格している人もいるわけですから、忙しくて勉強する時間がないというのは甘えだ、という意見も出るでしょう。

確かにその通りで、同じ条件で合格している人も一定数います。

残業が多くても合格してる人は工夫してる

ですが、それはその人が勉強をするために工夫して時間を捻出した結果です。

ただ何となく過ごしていたら、勉強する時間は全く確保できないでしょう。

というわけで、一級建築士の合格率が低い理由の1つ目は、忙しすぎて集中して勉強する時間が確保できないことです。

合格率が低い理由2:設計以外の人も受験している

参考:建築技術教育普及センター

一級建築士の合格率が低い2つ目の理由は、設計以外の人もたくさん受験していることです。

図は令和2年の一級建築士の合格者の職務内容ごとの内訳になります。

建築設計は41.9%、構造設計は8.9%、工事監理は6.1%となっており、一級建築士の資格がないとできない職務内容は合計で約56.9%です。

43.1%が設計、監理業務を行っていない

つまり、43.1%もの人が設計、監理業務を行っていないのに一級建築士を受験しています。

一級建築士の製図試験では当然設計をすることになるので、43.1%もの人は慣れない設計を短期間にできるようにしなければなりません。

そのため、設計をしない人たちがたくさん受験しているので、一級建築士の合格率が低くなっています。


ここまでは、一級建築士の合格率が低い理由について説明してきました。

復習すると、

ポイント

  1. 合格率が低い理由1:忙しすぎて勉強する時間が取れない
  2. 合格率が低い理由2:設計以外の人も受験している

この2つが一級建築士の合格率が低い理由です。

では、どうすれば一級建築士に合格できるようになるのでしょうか。

一級建築士に合格するためには

それでは一級建築士に合格するためにはどうすれば良いのかというと、上述した2つの理由をつぶすことが有効です。

具体的には、下記に2点を行いましょう。

ポイント

  1. 勉強する時間を確保する
  2. 設計に慣れる

それぞれ説明します。

勉強時間を確保する

一級建築士に合格するには、まず勉強する時間を確保することが重要です。

なぜなら、何も考えずに過ごしていると勉強時間が確保できないからです。

上述した建築士の残業時間を考えると、効率よく勉強したり、時間を生み出す工夫が必要になります。

たとえば、通勤の電車での時間を全て勉強に費やしたり、たばこを吸う方はたばこ休憩中に勉強したり、隙間の時間をうまく使いこなさないといけません。

具体的には、スマホで勉強できるアプリを入れて隙間時間に勉強したり、常に問題集持ち歩いたり、電子書籍でテキスト買ったりと、工夫次第では隙間時間をうまく使えます

詳しくは、こちらの記事に書いてありますので、興味があれば読んでみてください。

ちなみに一級建築士に合格するには、合計800時間から1000時間必要と言われています。

実際に合格するのに必要な時間は、それぞれの習熟度によって違うので一概には言えませんが、1000時間もちゃんと勉強できたら間違いなく合格できます。

私は600時間ほどで合格できました。

具体的にどれくらいの勉強時間が必要になるのかは、こちらの記事で解説していますので、気になった方は見てください。

建築の設計に慣れる

一級建築士に合格するには、建築の設計に慣れることも必要です。

建築設計の方は慣れてるので、この項目は読み飛ばしてください。

この建築の設計に慣れるには、以下の3つ分割することができます。

ポイント

  1. エスキスに慣れる
  2. 製図に慣れる
  3. 標準的な間取りに慣れる

順番に説明しましょう。

エスキスに慣れる

設計に慣れるということは、まずエスキスに慣れることが必要です。

なぜなら、設計はエスキスなしでは成り立たないからです。

具体的にエスキスに慣れるということは、複数のプランニングをスピディーに出して、それぞれをきっちり検討できるようなることでしょう。

エスキスに慣れると、単純にエスキスのスピードが飛躍的にアップしますし、いろんなプランを即座に出せるようになります。

詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

そもそもエスキスをどうやってやるのかがわからない人は、こちらの記事をよみましょう。

製図に慣れる

エスキスに慣れたら、設計に慣れるために製図になれましょう。

設計と製図の違いは、

簡単に言うと、設計とは課題を解決すること、製図とは設計したものを図面にすることです。

設計と製図の違い【設計は課題を解決し、製図は図面にする】

このように違います。

つまり、製図とはエスキスでプランニングしたものを図面にしていくことです。

その図面にするという行為は練習による慣れが必要になります。

具体的には、製図に慣れることで、線の引き方を覚えたり、図面の表現手法を覚えたり、製図のスピードの短縮が可能です。

製図に慣れるためのトレーニングは、特に模写が最適です。

模写は、既存の図面を書き写すトレーニングですが、模写を行うことで、製図に必要な知識を網羅できます。

模写をして製図になれましょう。

より模写について詳しく知りたい方は、こちらの記事を読んでください。

標準的な間取りに慣れる

設計に慣れるための行動3つ目は、標準的な間取りに慣れることです。

理由は、良いプラン、良い間取りに触れることで自分でもよい間取りを作れるようになるからです。

具体的には、設計製図試験の過去問の解答例を見るのが、良いトレーニングになります。

設計製図試験の過去問は建築技術教育普及センターからダウンロードできるので、やってみるのも良いでしょう。

特定の用途の間取りに慣れたい場合は、過去の製図試験の問題集を買うと効率よく勉強できるのでおすすめです。




【お知らせ】
きくりんが一級建築士の学び直しの教科書を出版することになりました。
あなたが苦労して勉強してきた一級建築士試験が、少しでも楽に勉強できるようになると嬉しいです。

まとめ

この記事では、「一級建築士って合格率が低いけど理由って何なんだろう?」

こんな疑問にお答えしました。

まとめると、一級建築士の合格率が低い理由は下記2点です。

ポイント

  1. 合格率が低い理由1:忙しすぎて勉強する時間が取れない
  2. 合格率が低い理由2:設計以外の人も受験している

ではどうすればいいのかというと、当たり前の話ですが、下記のようになります。

ポイント

  1. 勉強する時間を確保する→建築士の勉強時間を確保する方法【合格するのに量は必須】 
    この記事を読んで勉強時間を確保できるようなってください。
  2. 設計に慣れる→要素を分割してそれぞれに慣れてください。
    1. エスキスに慣れる→【必読】エスキスの勉強法【一級建築士の製図はこれでクリア】
    2. 製図に慣れる→製図の練習は模写が最強【一級建築士も二級建築士も】
    3. 標準的な間取りに慣れる→模写するときに過去問を使う

この記事を参考に、一級建築士の合格を目指しましょう。

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