一級建築士の製図試験対策をしてるんですが、エスキスができません。どうしたらいいんでしょうか。
こんな疑問にお答えします。
私のことを簡単に自己紹介すると、ゼネコンで10年ほど働いていて、一級建築士も持っています。
この記事はだいたい2分くらいで読めるので、サクッと見ていきましょう。
一級建築士のエスキスができない3つの理由
一級建築士の製図のエスキスができない理由は、以下の3点です。
エスキスの手順を覚えていない
まず最初の原因は、エスキスの手順を覚えていないことです。
なぜなら、エスキス手順を覚えていないと、良いエスキスができないからです。そもそも、エスキス手順が確立していないと、エスキスができません。
例えば、料理の仕方を考えてみましょう。
カレーを作るとします。カレーを作る時は、
くらいの認識が多いかと思います。
ざっくり言えば、確かにその通りです。
ですが、実際には細かく手順が存在しています。
このように、見えない手順が実はたくさんあります。
エスキスの手順を覚えるということは、このように見えない手順も含めて覚えるということです。
案外エスキスができない人は、この見えない手順が見えていないものです。
正確に手順を覚えましょう。
手順は適当ではダメ
一方で、手順なんて適当でいい、という意見もあります。
確かにそうで、エスキスができさえすれば、手順なんてなんの意味もありません。
ですが、これを見ているあなたはエスキスができていません。
何かを変えない限り、エスキスができるようになることはありませんので、手順を見直すのも一つの手助けとなるでしょう。
そもそもエスキスの手順がわからないという方は、こちらをご覧ください。
時間を短縮する十分な練習をしていない
エスキスができない2つ目の原因は、十分なエスキスの練習をしていないことです。
なぜなら、練習をしないとできるようにならないからです。
例えば、サッカーの練習を考えてみましょう。
なんとなくボールを蹴るだけなら練習しなくてもできますが、パスやシュートを精度よくしようと思ったら練習が必要です。
エスキスもサッカーの練習と同じで、練習をしなければ上手くなりません。
練習しないとうまくならない
一方で、練習しなくても上手い人がいる、という意見もあります。
確かに練習しなくても上手な人はいるでしょう。
ですが、それはその人のことであって、あなたのことではありません。
現時点であなたはエスキスができなくてこの記事を見ているのですから、エスキスの練習をしましょう。
良いプランを理解していない
エスキスができない3つ目の理由は、良いプランがどんなものかを理解してないことです。
なぜなら、良いプランというゴールが明確でないと、よくわからないプランになってしまうからです。
アメリカに行くのがゴールだとしたら?
例えば、日本からアメリカに行くとしましょう。ここではアメリカがゴールです。
そうすると、現在地がどこなのかをまず確認しますよね?
仮に新宿にいるとしましょう。新宿からアメリカに行くには羽田空港にたどり着けばいけます。
羽田空港に行くには、ルート検索で新宿から羽田空港を検索して、そのルート通り行けばたどり着けるでしょう。
ゴールが決まることで道筋が変わる
このように、ゴールがどこなのか決まらないと、まともに動けません。そしてゴールによって、使う道筋が変わります。
これが例えば名古屋に行くとしたら、東京駅経由で新幹線に乗っていくでしょう。
ゴールが決まることで、自然に最適な道筋が見えてきます。
エスキスとはこの最適な道筋を選ぶ作業ですから、最適なプランがどんなものなのかを理解しておきましょう。
エスキスができるようになるための対策
では、どうしたらエスキスができるようになるのかというと、できない理由をつぶすことです。
エスキスができない理由はこちら
エスキスの手順を理解して覚える
まず、エスキスの手順を理解して覚えましょう。
理由は2つ。
手順を軽んじてはいけない
エスキスができない人は、手順を軽んじている傾向にあります。
なぜなら、ただ形にするだけなら手順が無茶苦茶でもできてしまうからです。
例えば、オセロを例に考えてみましょう。
オセロは同じ色で挟めばひっくりかえせるので、なんとなくやってもできてしまいます。
しかし、オセロが強い人は確固たる手順を持って、ふさわしい場所に石をおきます。
つまり、手順をしっかり守ることで、オセロは強くなるわけです。
オセロと同じように、エスキスも手順を守ることで、良いエスキスができます。
エスキスは複数からベストを選ぶ
具体的な例を言うと、エスキスは複数の案を同時に検討し、一番良い案を探る作業ですから、手順を守らず1つの案で決め打ちしてしまうと、ベストな案を選べません。
一方で、手順を守って複数案を検討しておくと、途中まで良くない案が、最後の方で急に良い案に化けたりします。
エスキスの手順を覚えましょう。
エスキスのスピードアップになる
エスキスの手順を固めることは、エスキスのスピードアップにつながります。
なぜなら、次に何をしようか悩む時間が減るからです。
悩んでいる時間というのは、時間も無駄に消費し、何も前に進んでいません。
前に進むということは、何かを決めることです。
決めることでエスキスも固まってきます。
エスキスの手順を固めて、エスキスができるようになりましょう。
エスキスの練習を圧倒的にする
エスキスができない理由をつぶす対策2つ目は、エスキスの練習を圧倒的にすることです。
なぜなら、特に製図初受験の方がおちいりやすいのですが、作図のスピードが遅くて作図を練習の中心にしてしまい、エスキスの練習がおろそかになっているからです。
合格のキモはエスキスにあり
合格するのに大切なのは、図面のキレイさではありません。
エスキスによるプランニングです。
事実、フリーハンドでも合格している人がいます。
なぜプランニングで合否が決まるのか気になる人は、こちらをご覧ください。
では、どうすれば良いかというと、週に5回エスキスの練習すればOKです。
エスキスの練習ってどうすればいいの?
と疑問に思うかもしれません。
エスキスの練習は、1つの課題でエスキスだけを何回もします。
一度解いた課題でもOKです。
エスキスの練習は毎日する
1回の練習に付き1つのプランを考えれば良いので、5回やれば5個のプランができます。
1つのプランを作るだけなら30分くらいでできますので、通勤の電車の中や昼休みや休憩時間などの隙間でやってください。
このように1つのプランで複数プランを考えることで、多面的に見ることができるようになり、プランニングの選択肢が増えるので、結果的にエスキスをした時のプランニングが良くなってきます。
ですので、毎日のようにエスキスの練習をしましょう。
良いプランを定義する
エスキスができないのを克服する最後の対策は、良いプランを定義することです。
なぜなら、どれが良いプランかはっきりしていないと、どんなに練習しても良いプランニングにならないからです。
例えば、南側は日当たりが良いので、長く時間を過ごすリビングや、主要な部屋を配置するのが一般的です。
ですが、一方でトイレを南側に配置したとしたらどうでしょう?日当たりの良いトイレなんて無駄ですよね。
そのため、南側には大きい部屋や良く使う部屋を配置する、という良いプランの定義をすることで、良いエスキスができるようになります。
良いプランは実際の建物を見て学ぶ
では、良いプランはどのようなものかというと、実際に建てられている建物を見るのが一番良いです。
理由は、実際に建築士が検討した結果作られたのが、実際に建っている建物だからです。
良いプランを0から考えるのは大変ですが、先人の知恵を借りて、実際にどんなところに配慮しているのかを把握しましょう。
実際に見学ができない場合は、インスタやピンタレストなどで検索すれば見れたりするので、探してみるのも良いです。
見学したり、検索したりすることで、良いプランがどんなものかを学びましょう。
まとめ
この記事では、「一級建築士の製図試験対策をしてるんですが、エスキスができません。どうしたらいいんでしょうか。」
こんな疑問にお答えしました。
まとめると、エスキスができない理由は3つあります。
- エスキス手順を覚えていない
- 時間を短縮するだけの十分な練習が不足
- 良いプランが何かを理解していない
ですので、エスキスの手順を覚えて、十分な量のエスキス練習を行い、良いプランが何かを頭に叩き込きんでください。
この記事を参考に、一級建築士の製図試験でエスキスを攻略しましょう。